アオバ新聞 41号(2013年7月号)
白井常雄氏よりメッセージ 四つの指針C身体機能を高め、高次の免疫力を持つ(臓器、細胞レベルの健康)1回目
「アオバの4つの健康指針」も、ようやく5月で「3つの指針」が終わり、本号から最後の「免疫力を高める」に入ります。言うまでもなく、私達の健康を守る為に最も大事な項目です。アオバに集う会員の皆様は、日々実践されている部分でもあります。
いずれにせよ、とても大切な事なので、しっかりとお伝えさせていただきます。
「免疫力を高める」のは、「身体機能を高める」と言う事でもあります。昔から、1に健康、2に健康、3に健康、と幸せな人生を送るための必須条件と言われたこの健康作りには、丹羽博士も日頃から、充分な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事、ストレスを無くす、と教えていらっしゃいます。古くから、十分な休養、滋養の取れた食事、適度な運動、とも言われているのは良く知られているところです。
さて、それではアオバ流とは?と言うことになりますが、基本的には同じ事なのです。25 年間に渡り、丹羽博士に免疫自然療法の中で、食と、環境、心も指導を受けて来ました。私なりに目に見えない世界のエネルギーについて、直感力や意識力のなんたるかを学び、研究して来ました。
集大成として、「アオバ流4つの指針」を作り、基本は、「自然の仕組みに適う生き方」ですが、私達が自我と欲を拡大し、顕在意識中心、人間中心主義で作って来たこの文化は、現代医学の対症療法や化学療法では、表面的、目先志向になりがちです。今迄お伝えして来た「アオバ流健康法」は、マクロ的視点に立ち、鳥瞰型の考察と、何の為に生き、生かされているかの、本質意識に基づいての、 気付きのメッセージでもあります。
「自分の健康は自分で守る」時代を迎え、“分かり易く、シンプルに”をモットーとして、「@プラス発想」から始まり、「A自然環境、家族環境を大切に」、「B安心安全、エネルギーのある食事を」と続け、アオバで活動している皆様が、日々の生活の指針と、家族やお友達に伝える時を思いながら、苦心しつつ、才能が乏しい為に、この程度しか纏め切れない限界を感じております。それでも、私達の活動に、最も大切なことと観じて作りました。こんな思いが、逆に舌足らずになっているか、と危惧しております。お許しください。足りない所は大切な事と認識されて、興味を持って、研究されますようお願いします。また、私の勉強会で折りに触れ、お伝えさせていただきます。
いよいよ本題の「C免疫力を高める」に入ります。既報の「3つの指針」とは、当然有形無形に関与しているのは言うまでもありません。特に本稿では、臓器、器菅、組織、の肉体レベルの活性化が大切となります。肉体の年齢相応の健康を、どう保つかが問われます。そのためにこそ、運動が大切になるわけです。「適度な運動」がこれです。
「安心、安全の食」で少し触れましたが、38兆6千億円掛けても守られない私達の健康です。その大部分が生活習慣病で占められています。65歳以上が3千万人。人口の25 %以上を占める高齢者社会を迎えた現在、この生活習慣病にどう対峙して行くか、とても大切になって来ました。
特に、私達は加齢と共に、身体能力は低下します。又、運動不足により、いつの間にか体内脂肪が増えます。これがメタボリックシンドロームの原因となり、気が付かない間の運動不足と、それに合わせて食事を減らす事が出来れば、何の問題もありません。これがなかなか出来ません。だから生活習慣病なのです。なるほどと納得していただいても、本題ここからです。
先ずは、私達の健康に大きく関与している「メタボリックシンドローム」を直訳すると、内臓脂肪症候群となります。40歳以上の成人男性、2人に1人。女性で5人に1人となり、動脈硬化を促進し、脳血管、心蔵血管傷害に繋がります。その原因は主に、エネルギーの過剰摂取、摂取する栄養素のバランスの悪さ、不規則な食事、運動不足、ストレスの強い社会環境が挙げられ、これらで死亡原因の上位を占めます。肥満による、高脂血症、糖尿病、高血圧、癌等がこれに当たります。
最近は、喫煙による肺癌が指摘されるようになってきました。厚生労働省生活習慣病対策室では、分かり易い標語として、1に運動、2に食事、3にしっかり禁煙、最後にクスリ、と発表されています。アオバ流に直せば、ここの最後のクスリを「SOD様作用食品」とすれば、しっかり調和です。何れにせよ、食生活と生活習慣病とは、密接な関係があります。特に、糖尿病では関係性と言うよりも、そのものですと云っても過言ではありません。
戦後の食生活に欧米化の波が起こり、戦前と比べて、動物性蛋白と脂肪の摂取量の増加が、近年の糖尿病の爆発的増加の原因と指摘されて来ました。ここで興味深いデータがあります。戦後70年近く日本は、欧米先進国に追いつき追い越せと、必死に頑張って働いて来ました。そして、世界有数の経済大国となりましたが、事、食生活に関しては、逆に、アメリカでは食生活の改善が進み、肉と一緒に大量の野菜類を摂る習慣を作り、現在では、動物性蛋白、脂肪の摂取量が我国と同等か、むしろ、少なくなる現象が指摘されています。その象徴的現象として、欧米先進国に見られる日本食ブームがあります。過去に塩分の過剰摂取が原因となる、東北地方の高脂血症を減塩運動を促進して改善した実績があります。こうした食の改善が生活習慣病の低減に大きく影響して来るのは云うまでもありません。
すでに本稿で度々お伝えして来ました5月号の「BMI (body mass index.)」を思い出してください。私達は、日々食事をする事で、体に必要な栄養素をエネルギーに変換して生活しています。一日に摂取したエネルギー量に応じて、活動という形でエネルギーを消費放出されていれば、体はバランスが保たれ、健康体を示す理想体重数値になります。活動量より摂取量が多いと、自然に脂肪に変えて蓄積される事になり、これが内臓脂肪症候群、すなわちメタボリックシンドロームになります。
ちなみに、脂肪1sは熱量では7000キロカロリーになります。もう少し分かり易くすると、豆大福1個300〜350キロカロリー、コーラ・ジュース200ml各90キロカロリー、アイスクリーム300キロカロリーです。食後に、毎食後、お饅頭1個かコーラ1本で400キロカロリー×1ヶ月30日で、12000キロカロリー。黙っていても1ヶ月で約2sの体重増になります。
原因と結果がこんなにはっきりしているのに、なかなか結果が伴わないという現実、そこに現代医学の対症療法の限界があります。今迄の方法では、問題解決が出来ないのは学んで来た通りです。だ から今こそ、「丹羽免疫自然療法」の出番なのです。「アオバ流、4つの健康指針」です。無理なく、無駄なく、想いをプラス発想に変え、家族にお詫びと感謝し、信頼し、家族相(愛)和し、安心・安全のエネルギーのある食生活を選択する。常に運動を心掛け、自然の仕組みに適う生き方を、勇気を持って決心・実践する。これで鬼に金棒、健康な肉体に、健康で豊かな精神の持ち主があなたです。
適度な運動習慣を推進
生活習慣病については、大切な事として、機会ある度に触れて来ました「身体能力を高める」について、お伝えさせていただきます。
現代社会は、生活環境が大変便利になり、誰でも体を使い、汗をかくことが少なくなり、家庭内では、電化され、自動化により主婦の仕事量も軽減されています。駅をはじめ、公供施設でも、エレベーターやエスカレーターが完備し、体を使うことが少なくなりました。企業内でもオートメーション化とロボット化が主流となり、農業ですら機械化が浸透し、運動量は著しく減少して来ました。社会全般でこうして省エネ化が進行されて来た結果として、身体機能を使う機会が極端に少なくなっていると云う事を忘れてはなりません。
仕事量が減る事は、エネルギーを消費しない事ですから、カロリー消費が少なくなり、運動不足の増加と共に、身体機能の低下を招きます。これが、生活習慣病の原因の1つとなり、さらに、少子高 齢化時代を迎え、年金受給者の増加、都市への人口集中、これらによるストレス社会の形成から見えて来るのは、医療費の増加要因ばかりです。ようやく、厚生労働省も事態の重要さに対応すべく、スポーツ振興計画のあり方として、「豊かなスポーツライフを求めて」と題して、週間の身体活動の向上という運動指針を出しております。
大枠として、
1.誰もが、いつまでもスポーツを親しむ事が出来る、生涯スポーツ社会の実現。
2.出来るだけ早期に、成人の週1回以上のスポーツ実施を5割以上にする事を目指す。
3.2010年迄に、各地、市、町、村に1つ以上のスポーツ施設を作る。(☆2013年現在まだ充分ではありません)
特に子供達が進学指向で、塾通いやTVゲームに熱中して、極端に運動量が少なくなり、高齢者だけでなく、若者達ですら、運動するよりインターネットやゲームに時間とお金を使い、ますます運動離れが起きています。このような背景から、国民の運動離れの結果、生活習慣病の増加が起こっています。この他にも、現在はかつてないほど、環境空間に電磁波が溢れ、C/Pやアイパッド、ゲームから発する、これら電磁波を浴び続ける健康面の影響は、今回は触れず、次の機会に譲ります。原因が分かった以上、国民全体でスポーツに取り組む仕組み作りが急務となります。
厚生労働省もこれらを認識したうえで、さらに、生涯スポーツ振興の観点と、間接的な医療費の削減対策として、誰でも運動習慣を身に付けるためのスポーツ生活実践の条件を発表しました。
1.楽しい事 2.仲間がいる事 3.場所と施設がある事 4.安全である事 5.良い指導者がいる事 6.効果がある事 となります。
何を選ぶにしても、決心して取り組む事が大切で、この他にも手近に出来る事は沢山あります。
自らの体調や体力と調和する方法を選ぶ
我らの丹羽博士の365日、雨の日も風の日も、欠かさないジョギングは有名ですが、時も場所も選ばずに、すぐ出来、効果がある、ジョギング、散歩、ウォークラリー、史跡巡り、手近な山登り、サイクリングなどがあります。又、家の中で出来る事も沢山あります。ストレッチ運動などは手軽に出来る上に、効果抜群です。私も起き掛けに自己流ストレッチを心掛けております。
又、昔話ですいません。創業間もない、意識の研究を始めた頃、先ずは、白井流で、頭より、身体を使う事から決心して取り組みます。何が自分に合っているか判りません。ご縁を大切に、日頃の仲間の紹介で、呼吸法からヨガ、気功、瞑想と手当たりしだい体験してみます。それぞれの特徴はありますが、納得し、自分なりに落とし込みも出来ます。これら自分に合ったパーツをストレッチに取り込み、白井流ストレッチの完成です。時間の許す限り、小一時間掛けて、楽しみながら続けています。
スポーツの大切な役割の内にストレスの解消があります。これらの運動を自然の中ですれば、自ずとその効果が高まります。「筋肉は使わないと衰え、関節は使い過ぎるとダメになる」と昔から言われるように、自らの体調や体力と調和する方法を選ぶ事が大切です。
何事も過ぎ足るは及ばざるがごとしで、やり過ぎない事が大切です。私も、若かりし頃はプロダイバーとして、体力にも相当な自信があり、若さに任せて無茶をやりました。内緒の話ですが、アクアラング潜水に夢中になり過ぎて、水深30mで、我が人生これ迄か、と覚悟を決めた事が1度ならずありました。もちろん家内と結婚前の話ですが、もしこの事実を正直に告白していたら、果たして結婚して頂けたかどうか…? すいません、未だ聞く勇気を持っておりません、あしからず。
以来どちらかと云えば、頭で考えるより、体を使う事の方が好きで、さすがに60歳を越してからは、ハードな潜水から水泳に切り変えて、時間があれば、1500mから2000m位泳ぐよう心掛けております。これが現在の私のトレーニングです。又、家内との共通の趣味がゴルフです。
お互い時間が合えば、グリーンに出る事を心掛けておりますが、このところ、お互い、忙し過ぎて、特に振興会が出来てからは、ほとんど出来ずにおり、家内にはいささか、これがストレスのご様子です。
私事で恐縮ですが、私の生涯スポーツは、水泳とゴルフ。頭の体操は、趣味の麻雀、ヘボ将棋であります。ボケ防止と身体機能を低下させない為にも、「生涯現役、生涯元気」を貫くためにも続けて行く決心ですが、私にはこの面での最高の師匠こそ、我らの丹羽耕三博士、その人であります。
少し古い話になりますが、20年以上前、福岡で丹羽先生とお会いするために、福岡東急ホテルで待ち合わせをしておりました。その日は生憎の悪天候で、かなりの雨が降っておりました。ロビーで待っていて、何気なく外を見ておりますと、そのどしゃ降りの中で、何と、こうもり傘をさして、ジョギングしている人がいるではありませんか。当時あまり馴染みのない福岡でしたから、九州には奇特な人がいるんだなあと、東京といささかの文化の違いを感じつつ、この奇特な人を目で追っておりますと、ホテルにどんどん近づいて来て、遂にロビーに雨みずくになって、その御当人が入って来るではありませんか。この珍しい人の顔を拝見出来るチャンスとばかり、興味深々で繁々と見つめ…、目が合います。
「やあ白井君来てたか!」御当人が声を発したその瞬間、私の驚き!まさにカルチャーショク。どうぞ想像力の豊かな方はその時の私の顔を想像して見てください。この方こそ御歳80歳、現役真っ只中、土佐清水病院野球チームオーナー、監督、現役プレイヤー、日々素振り100本、ジョギングは毎日欠かさず、もちろん野球づけの毎日では決してありません。土佐清水病院全国9つの各地クリニックにて、世界に認められた「丹羽免疫自然療法」を持って、現代化学の対症療法では救われない、難病患者さんに命掛けで取り組んでいる、少年の如き心を持った、研究好きの生化学者で医学博士臨床医であります。私にとって理想とする、「生涯現役、生涯元気」のお手本であり、師匠であります。
自分の体に責任と興味を持って、『生涯現役、生涯元気』の実践
本稿に戻ります。目的意識を持って、スポーツに取り組む事は、身体機能の増強だけでなく、ストレスの解消に繋がり、創造的人生の構築と大きく関係します。そして、アオバ流、充実人生に近づきます。そこで、何よりもまず大切なことは、1人1人が自分の体に責任と興味を持ち、価値観を高めるために努力する決心をすることが大切です。
昔からよく、「歩く人は健康」と言われます。私達人間も、元々動物の仲間なのです。体を動かし、運動する事で、体は正常に働き、健康が保てるのを、現代人は忙しさにかまけて、つい忘れます。健康を保持し、増進させる事は、生活習慣病の予防と改善にとどまらず、楽しく、健康に、活き活きと人生を送るための土台作りなのです。目的意識を持ってスポーツに取り組むことで、お友達が増え、身体機能が高まり、楽しい生活環境がつくられ、「生涯現役、生涯元気」の実践に繋がります。
私達の健康を守るのは、戦後の長い歴史の中で、焼け野原の国土から欧米先進国に追い付き、追い越せと、国民一丸となり、世界に冠足る、優秀な官僚機構が先頭に立ち、護送船団方式により、短期 間に成長と発展を遂げ、経済大国となりました。社会福祉制度も充実し、医療保険制度も確立され、国民の健康は守られていると信じられて来ました。しかし、戦後68年を経過し、少子高齢化が急激に進み、制度を支えて来たサポートシステムとしての経済基盤と環境基盤が劣化し、今迄の様な手厚い社会福祉制度や医療保険制度の維持が、難しくなって来ました。
国が豊かになるに従い、私達の生活も便利で、経済的にも大変豊かになりました。巷には物が満ち溢れ、飽食の時代を迎えています。その代り、病気はアトピーを始め、食物アレルギー等、新しく難しい病気が増え、特に、ガンに関しては、間もなく2人に1人が罹ると厚生労働省自ら認め、その上、ガン難易度はどんどん上がっています。正に危機的状況となって来ました。私達の生活環境は、経済の発展と共に便利で豊かになったのに、何故、病気が増えるのか、「免疫力を高める」第2回目でお伝いさせて頂きます。