日本人の死因の上位を占める三大疾患
死因の第一位に挙がるのが癌です。
発癌の条件として、
①活性酸素が細胞の核のDNAに傷をつけ、新しく生れ変わる細胞が突然変異を起こすイニシエーター(正常な細胞の癌化を引き起こす原因となる発癌物質のこと)があります。この変異が進み異常な細胞が増殖を始めると、癌細胞に変わります。
活性酸素のほかにもウィルス、放射線、紫外線、食塩、たばこなどがイニシエーターとして身近に存在しており、中でも、たばこは発癌を促進するプロモーターとして働きます。
②活性酸素により慢性刺激が原因となるプロモーター(発癌促進物質のこと)があり発癌性のない物質でも、体内に入ってからの発癌物質の働きを助けて、癌の発生を著しく進める場合があります。
胃や腸、すい臓、腎臓、膀胱などの癌に関係する、いろいろな発癌促進物質が発見されています。
被曝後の白血病(血液の癌)、喫煙や大気汚染により肺癌、アルコール暴飲や薬物により肝癌、紫外線により皮膚癌など、①②の条件のいずれか、または両条件の組み合わせによって発癌します。
では、死因の第二位、第三位の心筋梗塞、脳卒中はどうでしょう。
この二つは心臓の病気、脳の病気というより血管の病気です。血管内の血流が滞ることを梗塞といいますが、起こる場所により、心筋梗塞とか脳梗塞という名前がついています。
活性酸素は血中の脂肪分と結びついて酸化させ、過酸化脂質となり、血管内に付着し、血流を悪化させるばかりでなく、血管をも酸化させてもろくします。金属製のパイプが錆びてボロボロになるのと同じ状態です。心臓をとりまく血管は太くて丈夫ですから、切れることはありませんが、脳血管がもろくなり切れてしまうと脳出血となります。